京福平成手記

多趣味リーマンの実体験アーカイブ

Y氏謹製 ワンオフマフラー

ようやく匠のY氏に依頼していたワンオフマフラーが上がってきた。

ベースのマフラーの作りの悪さも、微妙に入っていたクラックも全て修理。

 

Y氏は以前にHT81Sのワンオフマフラー製作やワイドボディ化に携わってくれた板金溶接のプロ。関係性としては自分の先輩にあたるが気の知れた友人でもある。

 

これまでついていたマフラーでも大きな不満があったわけではないが、どこか物足りなさを感じていた。それが先日話していた音であったり変な絞りだったり。。。

ノリとしてはまさにこんな感じで製作してもらった。

要望としてはピークパワーより中間のトルク重視、音はやかましくなくそれでいてちゃんと響くような音を。

また音量は任意で調節できるようにエンド部分にインナーサイレンサーを入れられる機構を希望した。

 

バラして構造を見ているとどうやら中間部分に1個、エンド部分に1個の2か所に絞りがあるそう。

この2か所に絞りを入れることで音量をコスパ良く抑えているのだとか。

消音材を使用しない分安価に制作できるってことだ。なるほどね。私もそれは予測していた。(前回のブログ参照)

 

この構造はベースにするのであれば大変ありがたく、加工しやすいようだ。

 

ということで仕上がったのがこちら

これはリアの1ピースであるが、切り取ったリアのサイレンサーよりも長さを少し長めに取ることでトルク重視を目指した。

タイコに関しては切り取ることなくそのまま使用。生かせる部分は変にさわらない方がいいようだ。

最後にちょうどいい部分にステーも製作してもらって、もう一個のパイプは修復とクラック部の再溶接と肉盛り、微修正等で今回の作業は終了した。

早速装着。

 

これはアイドリングの音を抑えるために段ボールを消音機代わりにかぶせている図。

もういい感じに轟いておるよ。

朝の暖気では確実に迷惑になるね。

アイドリングが落ち着けば許容範囲内だが、コールドスタート時のアイドルアップとカムのバラつき加減のおかげでなかなかやかましい───(笑)

 

急いでサイレンサーの注文。。。3日待とう。

そんなことより試走よ試走!

過大評価せずにいやらしい小姑の如く厳しくインプレしようと思う。

 

走り出して一番に感じたのは低回転時のガクガクとなる挙動が格段に減ったこと。

これには驚いた。

低速に関しても少しは落ちることを予測していたものの、逆につっかえ感がなくなって1100rpmでもトロトロ進むことができる。

そこから踏み込んでもガクつかずスムーズに車体が前へ進む。。。

低速時の不安定さが消えている。。。

 

そこから踏み込んでさらにチェック。

2500rpm~5000rpmのトルクは明らかに向上している。

これはプラシーボでなく明らかにパワーの盛り上がり方と反応、伸びが違う。車速が余分に乗る。

踏み込みなおしたときのパンチも反応も、まるでのどに詰まっていたものが取れたようなとにかくスムーズな加速をするようになった。

そして高回転。予測はしていたが7000rpm~8000rpmまでの伸びは特になにも変わらずだった。音が多少よくなったくらいか。。。?

 

そして音質。

下から上まで至って中音域のサウンド

個人的にはもう少し高音方面が好みであるが、その構造からか配管の中で轟き、適度に響いてくれるような中音域の音色。

反響音も少々聴こえる。高回転時には小さな炸裂音が重なって聴こえるような具合。鳴く、というやつか。

品に関して言うと正直普通で良くもなく悪くもないかと。

イカムのバラつきあるアイドリングも合わさって怪しい雰囲気で、音量自体も上がっているが許容範囲内で概ね満足だ。

難聴になりそうなサウンドは年齢的にもう恥ずかしいし、なにより好きな曲も聴こえないのは個人的にはナシである。

3日後。希望していたサイレンサーも装着できることを確認。

これで街乗り、普段乗りでも問題ない音量になる。

さすがY氏。本当にいい形で仕上げてくれた。

しかるべき場所で全開にするのが楽しみである。

 

【今回のマフラー作り⇒インプレの結果からの考察】

低速~中回転時のスムーズさに関しては絞りと絞りの間にできる空間が排気に悪さをしていたのではないかと推測。

今回、絞りを中間パイプの1つにすることで低速トルクはそのまま、排気の形をきれいに…という形になった。中回転時のアクセルのツキや再加速時のレスポンス、パワー感の向上が見られたのはこのためかと。

高回転時は中間にある1つの絞りのおかげでさほど変わらず、というところで納得もできる。

イカムを入れていることもあって高回転のパンチもあればさらに楽しいのだが完全な要望を実現することはもう少し先だろう。

そんなマフラーも今後視野に入れてみたい。

 

ストリート仕様にはうってつけのいいマフラーに仕上がったと改めて思う。

Y氏にはお代としてちょっとよさげな洋菓子を渡した。

たまにY氏の車の作業も手伝う私なのでこういう対価でやってもらっている。

 

友人ありき、この持ちつ持たれつの関係がなにより得をするようなそんな気がした。