前回は部品の購入と小加工、その他下準備というところまで進めた。今回は作業終了までを一気に綴る。
いやはやしかしエンジンルームから白煙(青白)が出るのは本当に精神衛生的に良くないものだ。。。
もしこのブログを見ながら作業をしたい方がいるのであれば重要な内容やポイントが前後して情報開示されている可能性があるので一度すべてに目を通してから渡来することをオススメする。
それと先に伝えておくがすべては自己責任で。
※先に記しておくが私のZは標準のZ33よりセンサー類やホースが多くなっている。仕様というか、チューニングの度合いのせいだが。。。
①
V型エンジンはきっちり順番にバラしていくのがキモかなと。
まずは吸気側、スロットルまでの吸気経路を外していこう。
純正であれば黒いプラでできた筒があると思うのでソレを外す。
②
その後はスロットルを取り外していこう。
【作業/外す部品】
・スロットル本体固定用六角ボルト4本
・スロットルに刺さっているクーラントホース2本
・スロットルセンサ用 カプラー
下部には冷却水の経路である細めのホースが2本刺さっているので注意して取り外す。
また固定ボルトはL型レンチを使用するより、ソケット型のものをきちんと準備した方が作業しやすいと思う。というのも舐めてしまう等の余計なトラブルを避けることができるからだ。
スロットル下側、必要に応じてエクステンションバーを使おう。
③
【作業/外す部品】
・各種ホース、カプラー(ブローバイ、他センサカプラ等)
インマニカバーを外していく前にこまごまとしたブローバイホースやセンサーのカプラーを外していく。このとき色付きのテープなどを外したところに巻いたりつけたりしておくと最後の組み上げ時に楽になるのでおすすめだ。
勿論ここの負圧ホースも取り外していこう。
先程からちらちら映る茶色のホースは純正オプションのアーシングキットらしい。
そんなものが流行った時代の方が今より生きやすく幸せだったように感じるのは私だけだろうか。
画像左上の部分はなんのセンサーかわからないがシールテープを巻いて刺さっているのでこれも当然外す。(うちの車だけだと思う)
しかし外すもの多いな。。。
うん、多いなぁ。
この要領でインマニ周辺のこまごましたものをくまなく外していく。
④
【作業/外す部品】
・インマニ固定ボルト18本
ようやく本体の固定ボルトを外す。
これらのボルトだが、それぞれ微妙に長さが違うのであらかじめ振っておいた番号で整合性を管理しつつ段ボールに突き刺して保管する。注意しよう。
とりあえずインマニの構成を下記に記す。
⑤
【作業/外す部品】
・ガスケットカバー、ガスケット固定ボルト6本
目の前に広がるはブローバイパラダイス。
正直ここまでくればもうあとは単純である。
中央の6本のボルトを取り外すとインマニがごっそりとれる。
ターボ化の弊害とも言えるこの汚れ方である。
もしやするとタービンの寿命が近いのかもしれない。
逝ったら逝ったで最新のタービンを入れてアップデートしてやる。。。
⑥
【作業/外す部品】
・フューエルセンサカプラー6本
・コイル用カプラ6本
・周辺のハーネス、ブローバイホース、センサ類の一部取外し(作業しやすくするために)
ようやくタペットカバーとご対面。
すぐにでもタペットカバーに手を付けてさっさと作業を終わらせたいのだが横着は禁物。周辺のハーネスをずらしながらの作業となるのでできる限り固定ボルトやセンサーのカプラーをフリーにしておく必要がある。
作業前に中央部のインマニ接続部に異物が混入しないように。。。。
マスキングはきっちりしておこう。
そのままタペットカバーの取外しにかかる。
⑦
【作業/外す部品】
・タペットカバー取外し (ボルト10本)
・リア カムポジセンサー交換 1個
・コイル取外し3本
コイルを3本取り外し、タペットの固定ボルトも外していく。。。
インマニと比較してタペット内は非常に綺麗だった。
シビアなコンディションで油脂類の交換しているので当然ではあるが安心した。
←新 旧→
これは一度交換してあるな。。。予備として取っておこう。
センサ用のOリングからオイルが滲む例はZではあまり聞かないがそれらの対策も含めて新品にしておくに越したことはないだろう。
オイル漏れと自分には厳しくいくべきである。。。
これがセンサとカムの構図だ。
デジタル化される前の末端アナログ部分。。。といったところかなと。
うまく設計されている。
交換が完了したらガスケットがついていた部分をきれいに清掃していく。オイルストーンが必要なほどでもなく、パーツクリーナーで十分洗浄できた。
というのもこの車両、チューニングされていることもあるがやはり一度エンジン開けたなと思う箇所が見受けられるので他の車両はどうかわからないが。
※念のためオイルストーン用意してもいいかも
⑧
【作業/外す部品】
・タペットカバー装着
・コイル装着
タペット組付け時に注意するポイントは下記に記す。
この数字の順序通りにボルトを締め付けていこう、トルク値もきちんと計測しよう。数値化するものが無いなら手ルクで頑張れ(言い忘れたが外すときは10⇒1へ向かうように外そう)
またはめ込むタペットカバーガスケットの他に前側の2隅に液体ガスケットを塗ることを忘れないように。
こんな感じで。
整備要領書によると後ろの隅は塗らなくてもいいらしい。(うっすらと私は塗っておいた)
有識者によるとフロント、前側の隅は漏れやすいのだとか。
またタペットカバーをはめ込む際のコツは。。。
・ゴムのガスケットがタペットの溝から出たりしないように注意しながら組む
・コイルの刺さっている部分にタペットカバーをはめ込む際は非常に硬い為、内側にグリスを塗っておくと入りやすくなる
そしてこれが組上がり。
これと同じように運転席側も作業を行う。
あとは作業内容をさかのぼる要領で組んでいけば。。。!
配線つなぎ忘れやボルトの締め忘れが無ければ。。。!
問題なくエンジンがかかるはずだ。
※きっちり指さし確認を行うとミスなく進むかもしれない
さ、あとは簡単にエア抜き作業をして。。。
完了である。
以上がZ33のタペットカバー交換である。
わりとゆっくり作業したこともあって6時間程度かかった。
次回ヘッドにアクセスするようなことがあれば4時間もあれば終るだろうと思う。
自己責任だが是非一度チャレンジしてみて欲しい。
※ちなみに主はこの後サーキット走行と町乗りを半年行ったが一切漏れていない。
V型を触ることができれば通常の直列6気筒、4気筒など超簡単&単純に思えてくるバフ効果も得ることができるぞ。
では。