京福平成手記

多趣味リーマンの実体験アーカイブ

Z33 タペットカバーパッキン交換(後編)

前回は部品の購入と小加工、その他下準備というところまで進めた。今回は作業終了までを一気に綴る。

いやはやしかしエンジンルームから白煙(青白)が出るのは本当に精神衛生的に良くないものだ。。。

もしこのブログを見ながら作業をしたい方がいるのであれば重要な内容やポイントが前後して情報開示されている可能性があるので一度すべてに目を通してから渡来することをオススメする。

それと先に伝えておくがすべては自己責任で。

※先に記しておくが私のZは標準のZ33よりセンサー類やホースが多くなっている。仕様というか、チューニングの度合いのせいだが。。。

 

V型エンジンはきっちり順番にバラしていくのがキモかなと。

まずは吸気側、スロットルまでの吸気経路を外していこう。

純正であれば黒いプラでできた筒があると思うのでソレを外す。

 

その後はスロットルを取り外していこう。

【作業/外す部品】

・スロットル本体固定用六角ボルト4本

・スロットルに刺さっているクーラントホース2本

・スロットルセンサ用 カプラー

下部には冷却水の経路である細めのホースが2本刺さっているので注意して取り外す。

また固定ボルトはL型レンチを使用するより、ソケット型のものをきちんと準備した方が作業しやすいと思う。というのも舐めてしまう等の余計なトラブルを避けることができるからだ。

スロットル下側、必要に応じてエクステンションバーを使おう。

 

【作業/外す部品】

・各種ホース、カプラー(ブローバイ、他センサカプラ等)

インマニカバーを外していく前にこまごまとしたブローバイホースやセンサーのカプラーを外していく。このとき色付きのテープなどを外したところに巻いたりつけたりしておくと最後の組み上げ時に楽になるのでおすすめだ。

勿論ここの負圧ホースも取り外していこう。

先程からちらちら映る茶色のホースは純正オプションのアーシングキットらしい。

そんなものが流行った時代の方が今より生きやすく幸せだったように感じるのは私だけだろうか。

画像左上の部分はなんのセンサーかわからないがシールテープを巻いて刺さっているのでこれも当然外す。(うちの車だけだと思う)

しかし外すもの多いな。。。

うん、多いなぁ。

この要領でインマニ周辺のこまごましたものをくまなく外していく。

 

【作業/外す部品】

・インマニ固定ボルト18本

ようやく本体の固定ボルトを外す。

これらのボルトだが、それぞれ微妙に長さが違うのであらかじめ振っておいた番号で整合性を管理しつつ段ボールに突き刺して保管する。注意しよう。

とりあえずインマニの構成を下記に記す。

 


【作業/外す部品】

・ガスケットカバー、ガスケット固定ボルト6本

目の前に広がるはブローバイパラダイス。

正直ここまでくればもうあとは単純である。

中央の6本のボルトを取り外すとインマニがごっそりとれる。

ターボ化の弊害とも言えるこの汚れ方である。

もしやするとタービンの寿命が近いのかもしれない。

逝ったら逝ったで最新のタービンを入れてアップデートしてやる。。。

 

【作業/外す部品】

・フューエルセンサカプラー6本

・コイル用カプラ6本

・周辺のハーネス、ブローバイホース、センサ類の一部取外し(作業しやすくするために)

ようやくタペットカバーとご対面。

すぐにでもタペットカバーに手を付けてさっさと作業を終わらせたいのだが横着は禁物。周辺のハーネスをずらしながらの作業となるのでできる限り固定ボルトやセンサーのカプラーをフリーにしておく必要がある。

作業前に中央部のインマニ接続部に異物が混入しないように。。。。

マスキングはきっちりしておこう。

そのままタペットカバーの取外しにかかる。

 

【作業/外す部品】

・タペットカバー取外し (ボルト10本)

・リア カムポジセンサー交換 1個

・コイル取外し3本

コイルを3本取り外し、タペットの固定ボルトも外していく。。。

インマニと比較してタペット内は非常に綺麗だった。

シビアなコンディションで油脂類の交換しているので当然ではあるが安心した。

←新 旧→

これは一度交換してあるな。。。予備として取っておこう。

センサ用のOリングからオイルが滲む例はZではあまり聞かないがそれらの対策も含めて新品にしておくに越したことはないだろう。

オイル漏れと自分には厳しくいくべきである。。。

これがセンサとカムの構図だ。

デジタル化される前の末端アナログ部分。。。といったところかなと。

うまく設計されている。

交換が完了したらガスケットがついていた部分をきれいに清掃していく。オイルストーンが必要なほどでもなく、パーツクリーナーで十分洗浄できた。

というのもこの車両、チューニングされていることもあるがやはり一度エンジン開けたなと思う箇所が見受けられるので他の車両はどうかわからないが。

※念のためオイルストーン用意してもいいかも

 

【作業/外す部品】

・タペットカバー装着

・コイル装着

タペット組付け時に注意するポイントは下記に記す。

この数字の順序通りにボルトを締め付けていこう、トルク値もきちんと計測しよう。数値化するものが無いなら手ルクで頑張れ(言い忘れたが外すときは10⇒1へ向かうように外そう)

またはめ込むタペットカバーガスケットの他に前側の2隅に液体ガスケットを塗ることを忘れないように。

こんな感じで。

整備要領書によると後ろの隅は塗らなくてもいいらしい。(うっすらと私は塗っておいた)

有識者によるとフロント、前側の隅は漏れやすいのだとか。

またタペットカバーをはめ込む際のコツは。。。

・ゴムのガスケットがタペットの溝から出たりしないように注意しながら組む

・コイルの刺さっている部分にタペットカバーをはめ込む際は非常に硬い為、内側にグリスを塗っておくと入りやすくなる

そしてこれが組上がり。

これと同じように運転席側も作業を行う。

あとは作業内容をさかのぼる要領で組んでいけば。。。!

配線つなぎ忘れやボルトの締め忘れが無ければ。。。!

問題なくエンジンがかかるはずだ。

※きっちり指さし確認を行うとミスなく進むかもしれない

 

さ、あとは簡単にエア抜き作業をして。。。

完了である。

以上がZ33のタペットカバー交換である。

わりとゆっくり作業したこともあって6時間程度かかった。

次回ヘッドにアクセスするようなことがあれば4時間もあれば終るだろうと思う。

 

自己責任だが是非一度チャレンジしてみて欲しい。

※ちなみに主はこの後サーキット走行と町乗りを半年行ったが一切漏れていない。

V型を触ることができれば通常の直列6気筒、4気筒など超簡単&単純に思えてくるバフ効果も得ることができるぞ。

 

では。

 

Z33 タペットカバーパッキン交換(前編)

以前からエンジンルーム後方より出ていた白煙。。その原因はタペットカバーパッキンであることが目視で判明した。

VQ35DE以外でもV型エンジンはその名の通りV型にエンジンがマウントされているのでタペットのパッキン劣化によるオイル漏れ症状は持病とされているようだ。

 

しかしこの問題、タペットカバー本体にも問題があるようで、材質が樹脂製出ることが災いし、経年劣化でこのカバー本体も反って曲がってくるようなのである。

救いようがない。ただですら熱害の多いZのエンジンルームでなぜアルミ製にしなかったのか。。。

 

嘆いても仕方ないのででガスケット一式とタペットカバーASSYを用意⇓

ちなみにMITZONEという海外OEM品。

調査していると海外のユーチューバーなどが350Zのタペットカバー交換によく使用していたのでこの製品にした。耐久性は不明であるが樹脂に関してはさほど大きな差は出ないであろうという自己判断で手配を進めた。

※純正は倍のコスト

 

私の見解であるが漏れの問題はパッキンにあると思う。

海外OEMのカバーに付属するパッキンはゴミである…という評価が多かったので純正品と対策品を別々に用意し、このカバー本体と組み合わせて今回は組み上げることにした。

この際なのでじっくり観察。。。

⇑これが付属のパッキンで

⇑これが対策品

よく見比べてみてほしいが、溝の分厚さが違うことと余計なバリのなさやゴム自体の厚みが違うことがわかると思う。

レビューによると付属のものはこの溝が潰れきってすぐにオイル漏れを再発させるようだ。

プラグホールにあるパッキンも純正と同じ形状だがこちらも付属品ベースであると漏れ出すようなので対策品のガスケットに交換する。新品で少々勿体ないが思い切ってぐりぐりと外していく。

このガスケットを外すのに少々苦労すると思うが、死ぬ気でパスタを巻き取る気分で挑めば何とかなるだろう(?)

コツは"巻き取る”というところである。

外したら脱脂を行い、対策品のガスケットを組み込んでいく。
対策品の方は厚みが十分にあり、プラグホール内側のカエシ部分も二重構造になっている。これは大変安心感がある。

組み込む際は液体ガスケットをゴムブッシュの周囲に塗布してから向きに注意しつつ組み込む。

こんな具合で組み込んだら完全硬化まで6時間程度なのでしばらく放置。。。

下準備に関してはこれくらい。

今回は左右バンク後方についているカム角センサーも交換する。

インマニを外す工程があるこの機会にやっておくに越したことはない。

図にあるのはZ33前期用、安心の日立製のセンサー。左右バンクで形状が違うので手配時は品番を間違えないように注意が必要である。

次回はバラして組込み、完成させるまでを書き綴る予定である。

 

五感と信号

引用:Istock様

これから話す内容は別にスピリチュアルなことを言いたいわけではないということをこの前段階で先に言っておく。

スポーツ走行しているとどこかのタイミングで部品が損壊したり故障したりと様々な不具合が発生する。

避けては通ることができない数々の故障。

 

私自身も幾度となく経験してきた。

予兆の無いものもあるし、自分の整備ミスで起こったこともあるし、メンテナンスをサボっておこったこともある。

どれだけ金額をかけても予防しても車を動かす以上、故障は付きまとう。

かと言って動かさないと車は調子を崩す。

乗り回すのが一番のメンテナンスとはよく言ったものである。

このジレンマと付き合っていくのも車を所有する上で覚悟をしておかなければならないところである。

 

そんなきまぐれな故障について、自車から発せられる信号がはっきりとわかる瞬間というのは確かに存在すると思うのである。

 

いつもと少しだけフィーリングが違う"気がする"

いつもより何か調子が悪い"気がする"

いつもと少し音が違う"気がする"

 

"気がする"というと、なんとなく、という感覚かと軽視しがちであるが、これはつまり自車の通常の体調を理解しているからこそ感じる違和感ともいえないだろうか。

人の五感とは結構鋭くできているもので、振動の量や音の識別、色の変化等、案外感じ取れる部分は多い。

スポーツ走行をしている人はその信号をキャッチするセンサーが一般人より鋭いと思うし、そこらへんのおばちゃんでもなんか調子悪い…と感づいたりするものである。

 

実際自分のロスタに関してはフィーリングや音などからあと数年でエンジンは死ぬだろうな…という感覚があったし(実際ブローした)、今乗っているZはまだまだ問題ないなという感覚がある。

この感覚が正しかったかどうかはさておき、このように感じていたというのは事実である。

車という工業製品は機械であるが、設置するだけの機械でないし基本の構造を除けば決まった座標内のみを動きまわるものでもない。

積極的に自分の意志で動かし、好きに負荷をかけ、好きな環境で使用して付き合ってゆく特殊な機械であるが故、時折動物のような生命感を感じ愛情を注ぐことができるのかもしれない。

ちなみに愛車を生き物のように接していて恥じることは何一つない。むしろその方が長い付き合い方ができるのではないかとすら思う。

某有名レーサーも愛車を"コイツ"と呼ぶし、レース前に「頑張ろうな」と声をかける姿を見せていたりする。

それでいいと思う。

ひとつのものを大切にすることに対しわざわざ周囲を気にしてクールぶる必要など一切ない。

そのせいで車からの信号をキャッチできず故障させる方がよっぽど残念ではなかろうかと私は思う。

 

貴方も自身の愛車から発せられる信号に、声に、再度耳を傾けてみてはいかがだろうか。

 

 

 

 

季節外れの熱対策とオイル漏れ事件終結

2023年の夏はきっかり9月30日で終わったような気がするような天気と気温。

キリがいいとなんでも気持ちがいいものであるが、こと季節に関して言うと衣替えという行事の前に急激に気温が上下するのは正直対応に困る。

 

冒頭の写真は先日針テラスへ行った際に親しくしているカメラマンさんに9月末に取っていただいたもの。お気に入り。

10月に入って半袖では少々肌寒いと感じるこの頃、夏の暑さに負けに負けた私のDIY欲が今になって少し上昇中。

 

Z33は純正でも冷却系に難がある。

単純な街乗りでは気にならないが、スポーツ走行では冷却系の強化は必須の科目である。

我が家のZはターボ化していることもあってそれなりに冷却系も強化済みであるものの、過給機の装着により純正以上に熱の影響が大きい。

そのため冷却系に関してはアルミ3層のラジエターは勿論、写真のようにインタークーラー裏にTRUSTのオイルクーラーがマウントされている。

しかし、だ

こんんんんんなクリアランスで冷えるわけがない。

インタークーラー通った熱風を受けてさらに裏のラジエターに送り込んでるわけだ。

アツアツの麻婆豆腐にドライヤーの熱風を当てて冷めるか?

サウナの中で団扇を扇いで涼しく感じるか?

 

答えはNOである。なんとも効率が悪すぎる。

標準品のKITに付属するインタークーラーであればこの位置で問題はないのだがワンオフで大容量のインタークーラーになっているので隠れてしまっているのである。

横着すな。ちゃんと対策してくれ。。。

 

このせいもあってか水温に関しては夏の間は88℃~100℃という限界数値で走っていた。スポーツ走行での最高温度は105℃ほどであった。

Z33の場合は熱の耐性があるエンジンのようで、水温は110℃が限界のようであるがどうにかしてあと10℃下の温度域で安定させたい。

 

というわけで次の夏までに行うべきメニューを考えた。

・オイルクーラーの移設(冷却効率UP)

・クーリングボンネット装着(熱抜き)

・導風板の製作(冷却効率UP)

・冷却水交換

 

これらを今後時間をかけて行っていく予定である。

ついでに予防整備としてサーモでも交換しておこうか。。。

 

続いて最近起きていた不具合、デフオイル漏れ。

フィッティング部にコニカルシールを装着することで漏れが収まる例は多々あるが私の車両はそれでは完治せず。

大変手間であるが再度分解して原因を追究するしかない。。。

 

オイル替えたてなんだが?

¥4000/L近いOS技研の専用オイルなんだが?ワンオフケースのせいで3L入るんだが?

交換したてなので抜いたオイルは再使用するとして…

 

ドレンのフィッテングを外して洗浄、その後じっくりと観察。。。

すると。。。

わかるだろうか?

内部のテーパー部にクラックが入ってるのである

アルミ製なのでこういった割れ方なのだろう。。。質のいい天下のEARL'Sのフィッテイングも経年劣化で割れることがあるのだな。

 

こうなると新品に交換するしかないのだが、いまさら渋って¥1000/個 程度の中華フィッテイングは選べない。また漏れてやり直す方が面倒である…

¥7000/個 程度のくそ高EARL'Sフィッテイングの新品を購入することにした。

こんな…3センチ程度の部品に……

※大学時代なら多分安いもの選んでた…

しかしその甲斐あってか

このようにぴたりと漏れが止まり私もニッコリ。

トラブルシューティングは今後もネタが尽きることはないと思うが、一旦大きな不具合は解消したのでよしとしよう。

 

さて、冷却系はどれからはじめていこうかな。。。

ネガな部分 覚書き

タイトル通りだが、手に入れたZは概ね満足しているものの、少なからずネガな部分がある。

先に宣言しておくが、燃費だとかなんだとかのコスト云々をつつきだしても何も変わらないのでそういったものは省かせていただく。

ということでうちのZにおけるネガなところを覚書として記載しておく。

 

[サイドスカートが削れてゆく]

足のセッティング、車高や扁平率などそれぞれの要因があるが、地味に低いデザインをしているうちのZのサイドスカート。

フロントバンパーは擦らないのにスカート部分だけ擦る。

段差のある出入り口等は勿論、少し気合の入れたコーナリング中に段差を踏むと途端にHITするのである。

これは近いうちにボリュームを抑えたものに交換したい。

それまでに削れて形を形成してくれていたらそれはそれで構わないが笑

 

[真夏の全開走行はさすがに各温度が厳しい]

Zの水温許容範囲は80℃~100℃、限界110℃

油温に関しては100~120℃、MAX125℃のようだ。

普通のレシプロエンジンよりも高い温度域での設定となっているようだ。

うちのZは通常の町乗りや少し飛ばす程度であれば問題ないが全開ともなると話は別である。

気温36℃で実験すると全開走行開始時88℃あたりだった水温は1分程度で100℃ほどまで上昇。

冷却系の対策として大容量のラジエターやオイルクーラーが装着されているが、その冷やすデバイスの前にどでかいインタークーラーとエアコンのコンデンサがあるため結論として冷えにくいということであろう。

※画像のようにちらっと見えるだろうがその位置にオイルクーラーがある。

 

真夏に走るのであればここはどうにかしなければならないと感じる。

バンパー開口部を増やすか社外バンパーでエアを取り入れ社外ボンネットで熱抜きする方向で対策したいところである。

 

[足回りのバランス]

装着されているのはオーリンズのDFV。

抜けもあまりなく、非常に優秀なサスペンションシステムであるということは普段の走行の時点で感じるが、このZのパワーとはマッチしていない。

現状吊るしのF:10K R:7Kというセットだがこれが原因であろう。

きちんと振り回したが、ニスモのスタビが装着されているという点をふまえてもF:14K R:10K程度のスペックは最低限必要であると感じる。

スプリングの交換を視野に入れる。

 

[ガソリンが偏る]

満タンから100km(20L消費)程度の走行後、急な右コーナーや長く続く右コーナーで息継ぎが生じる。

NETで調査しているとこの症状がでている人が多かったが、たったこれだけのガソリン消費では起こっていないようで。。。

それほど減ってはいないのにもかかわらず症状が出るというのはおそらく大容量の燃料ポンプと燃料タンクの形状のせいだろう(これは有名)

今後はコレクタータンクの増設をも視野に入れている。

 

ちなみにオイルはというと。。。

納車後1500km程度走行したもののオイルはきれいだし粘度もあるしなにより減っていない。

VQエンジンはオイル消費があると聞いていただけに正直驚いている。

作り手がまともだとこういったところでクオリティが出て来るのだなと感心した。

そもそもオイルパンも大型のものなので5.5L入るのだがそれを差し置いても十分すぎる結果である。

しかるべきところでちゃんと踏んでるんだけどね。。。

 

とまあ言ってみてもこの程度である。

救いようのないネガな内容でもないしやりようはいくらでもある。

今後この問題点をゆっくり改善していこう。。。

 

Z CAR

事細かな詳細は省くがこの度車を乗り換えた。

というより修理予定だったロスタを譲渡する流れとなったことが第一の要因なのだが、それを差し引いても今回の車選びは正直10年間で初めて経験した感覚だった。

 

一言で表現すると”欲しい車や乗りたい車が特に存在しない”という不思議な感情だった。

 

車好きには「乗り換え」はつきものである。

当然自分の意志で他の車を好きになり乗り換える、或いは環境の変化により仕方なく乗り換える・・・というようにその行動に至るまでに大抵前段階の心の動きがあると思う。

その中でも不慮の事故で愛車を失った場合やノった気分や勢いが外的要因で急に白紙に戻される(盗難等)ということがあると乗り換えという段階に移るまで多少のラグが生まれるものだと思う。

 

今回の「乗り換え」に関しては後者に近い感覚だった。

ロスタは8割やりきったものの2割分の詰めや探求に少々心残りがあったし、これまで散々いろんな車に乗り所有してきたという満足感(満腹感というか…)、自分の将来設計や予定、優先順位や娯楽、趣味比率の変化(多趣味故)等

このような感情が大きかったので特段車が欲しいという感情が湧かなかったのである。

 

都心に在住していることもあり車が無くても特に生活には困らないし、なにより81スイフトも1台あるし。

3ヶ月程度メインカー無し生活をのんびり過ごした。

意外にも車での繋がりは変化することなく以前と変わらない楽しい3ヶ月であった。

 

ある日の深夜、とある友人Tと会話していた時に出た話題が今回の車探しのベースになった。

その友人Tとは大学からの付き合いである。

当時Tは欲しい車があったものの自分の使い方や今後を考慮し、参考程度にとそこまで好きではない少し気になる程度の車を見に行って、何故かその車を購入するに至り、6年以上経った今でもその1台の車を所有し大切にしているのだ。

愛着であったり本人の性格なども関係する部分ではあるが、様々な障害に出くわしてきたにも関わらず所有しているところを見ているとその物持ちの良さは素直に尊敬の念すら覚える。

 

これが好きだ、これが欲しいという座標を決めてしまわずあえて視野を広めにとる。それを持ち帰り当初予定していた欲しいものと合わせて再度精査し、最終判断に移る。

 

このことを改めてTと話したときに

自分が特に大きな興味を抱かない、少し気になるような車を見ていきたい

という欲求が初めて芽生えた。

そうすることで違う視点で欲しい車が出てくるかもしれない。

欲しい車がない今はそれができる気がしたということと、視野を大きく広げることによる期待感と身に覚えのない新鮮な感覚に年甲斐もなく胸を躍らせた。

しかしここで注意すべき点は真新しさに翻弄された勢いの購入。これは年齢的にももう避けたい。通常でも冷静に考える派であるが特に意識を強めた。

 

私はもう20代も後半、最後の趣味車選びとして

 

・価格状態共に納得できるような良質な個体であること

・大きく弄ってあるならば店の息がかかった本物を選ぶこと

・視野を狭めず貪欲に見てゆくこと

・フォーマルに使用できて尚且つこれまでにない新たな刺激を与え続けてくれること

 

趣味車の使用頻度もわりと減ったのでこの際排気量だとか維持費だとかは考えずに選ぶことにした。。。

 

その結果購入したのが下記の車種である。

NISSAN FAIRLADY Z (Z33 '03) Garage SAURUS 製作 T/C 仕様 

購入時距離 68250km

 

[engine]

HKS SPECIAL TURBO KIT (GT3037)

HKS エアクリーナー

HKS フルデュアルマフラー

HKS ローコンプピストン 

HKS H断面コンロッド

HKS 大容量オイルパン

SAURUS ワンオフインタークーラー

TRUST 大型アルミラジエター

TRUST 13段 オイルクーラー

SARD フューエルデリバリーパイプ 

SARD 650cc インジェクター

大容量燃料ポンプ

ステアリングギア 強化ブッシュ

オイルフィルター移設加工

追加キャビテーションタンク

純正OP アーシングキット

OKD プラズマダイレクト

[footwork&brake]

CUSCO 調整式アッパーアーム(諸事情で現在純正使用中)

OHLIMS DFV 車高調KIT

NISMO スタビライザー

Ver.S 用ブレンボブレーキ移植

メタルブレーキパッド

メッシュブレーキホース

ADVAN TCⅡ

F:265/35/18  R:285/35/18

 

[ECU/interior]

F-CON Vpro ver.3.3 (SAURUS 仕様)

TRUST V-manage

HKS E.V.C Ⅴ

Defi 水温計

PLX 空燃比計

 

[drive system]

OS技研 スーパーロックLSD (SAURUS SPEC)

ワンオフ大容量デフオイルケース

デフオイルクーラー

ORC / 400Light HP クラッチ

軽量フライホイール

 

まだまだやってあるところありそうなのですが一旦ここいらで。。。

他 わかっていることはこのZ、元オーナー様はその店の代表の方だということ。

以上。

 

 

 

始まりと終わり

2023年4月14日。前週の雨予報を退け天気に恵まれた走行会。

雲がところどころあるもののおおかた晴天、日差しは暖かく時折吹き抜ける風が丁度涼しく感じるこの日。

自分の人生で初となる走行会…「くろまめ走行会 vol.1」をにくきゅう氏と共に開催した。

主催者による始まりの挨拶は一日の会場テンションにも直結する。

ここだけの話、当日どもらないように話す要点を数日前からまとめて暗記し、開会式に臨んだ。

結果がどうだったのかは聞いていただいた方々の評価次第であるが個人的には無難にまとまったように思う。

今回の走行会のコンセプトは

「初心者でも未経験でも楽しむことができる温かい走行会」

全員に計測器が渡されるが、タイム云々は二の次である。

 

経験したいがきっかけがない、恐怖心がある、そういった方々にこそこの走行会をきっかけにスポーツ走行に目覚めていただきたく思う。

今は10年前のように山でバンバン走り回る文化も薄れてきてるからね。

その証拠に地元のスポットでは僕らの世代の後輩、そのまた後輩あたりでぴたっと途絶えてしまっているもんで。。。

ちょこちょこそういう車はみかけるものの本当に台数減ったからね。

 

今回の走行会には僕自身の走りの先輩にあたる方にも起こしいただいた⇓

個人事業主として数年前に車屋さんを始めたT先輩。

この方、主戦場はドリフト。とにかくコントロールという部分に関してのスキルが高く、過去にそのイロハを教えていただき、走行会やら山やらいろんなところでお世話になった。

車も完成度が非常に高く、こういったスペシャルゲストが一人いると近代車の多い僕の周りへの刺激も大きいだろうし意識も改められるかなと。

またお越しください~

後輩の一人。

この日のためにしっかりとしたタイヤを用意した模様。

セッティングや各部のバランスのとり方等、車両の詰めはほどほどなものの、それでもしっかりヤルときはヤル子なので本当はガンガン教え込みたい(個人的に)。

地域が違うからつきっきりになれないけど…

大阪側にいるフルノーマルの個体で参加してきた子。

走りに関してはまだこれからという印象だけどやる気と姿勢がばっちり。

この子もこれから仕込んでいけば速くなりそう。努力次第よねこういうのは。

ついでにこの33スイフトでこのサーキット走ってみてほしいとの希望があったので借りて走った。(その動画を撮影されてたのは後から知る。。。←笑)

33スイフト速いわ。ノーマルでそれか?というタイムがポンと出る。。。

 

ちなみにこの走行会で車熱上げてくれたようで。主催冥利に尽きますわ。

大学時代からの友人。

去年の暮れに一緒にMLSを走った。今回は前回の反省を生かして仕様の変更やフルバケの導入などいろんなことでバージョンアップしてきたようだ。

相変わらずきれいなアルテッツアである。京都内で一番中身も外身も綺麗にまとまっている車両だと思う。末永く走り続けてほしい。

Loner's ステッカーもメットに貼ってくれてるしね。

ZC33が主催仲間のにくきゅう氏。後ろは店長のにゃんきち氏。

二人は経験者であり、普段の雰囲気も優しい。それは走り方にも滲みでている。

この日も安定した走行をしており、周りをイイ感じにやる気にしていたように思う。

※にくきゅう氏は一回やばそうなところあったけど(笑

こういったちょうどいい接しやすい雰囲気の経験者がいてくれると初心者も少し安心しそう。

そして自分。

今回の走行会ではテンロク+ドリフトタイヤで50切りを目指し、セッティング変更後の効果を見る目的があった。

写真の上が今回、下が前回。タイヤは前回と同じ。

足元を見るとわかるがスタビライザーの変更や減衰、アライメントの調整をしたおかげで姿勢が安定している。

車高もタイヤもそのままで比較したのだがロールが落ち着いていてより長くアクセルを開けることができるように感じた。

その結果あってか。。。

ベストをあっさりコンマ2秒更新。

変更をかけた新しい仕様にも慣れてきたところでさあこれから行くぞ…というタイミングで悲劇は起きた。

 

30Rへ飛び込みアクセルを開けた瞬間ボン!ガララララ・・・という音を立ててエンジンがストール。会場の参加者たちに押してもらってピットへ戻る。

燃ポンか?ヒューズか?とにかく確認しなければ原因がわからない。

これからというときにおこるまさかのエンジンストール。

起こってしまったことは仕方ないので最低限の確認作業を行ったが原因不明。あとは帰って確認。。。

 

その後走行会は無事に進行し、誰一人大きな事故を起こすこともなく楽しい雰囲気で終了。閉会の挨拶も済ませてひと段落。

ちなみにじゃんけん大会では金麦6本入りのケースを勝ち取った。

 

さて、まずは動かなくなったうちのロードスターをこの場から出す必要がある。

午前中にこのMLSを走り、今回の走行会の見学及びオフィシャルの手伝いをしていたL君に引きずりまわしてもらった。

牽引フックは奈良組のシカたん氏から。

助かった!2人ともさんくす!

 

広い場所でレッカー呼ぶまで数人に付き添ってもらって事なきを得た。

うちのロードスターのエンジンを製作したタケナカエンジニアリングにも連絡したが今は車がいっぱいで受入が難しいらしく、一時的に自宅で保管することになった。

車は48時間までは無料で預かってくれるようなので2日後の午前中に自宅で引き取ることにした。

一番奥が僕。

予約していた店舗で食事。

このほかにも3卓のテーブルを占領する形でみんなで夕食をいただきわいわいと晩餐を楽しんだ。

自分は車がないのをいいことにビールを飲ませてもらった。後の運転は同級生のアルテッツァ乗りに任せることで一日が終了。

日曜日の午前中。

動かない車がうちの近所に届けられた。

微妙に入り組んだ場所にある自宅ガレージに押しながら車を運んでゆく。。。

ありがたいことに近所の住民にも手伝ってもらった。こんな車とその持ち主に優しくしてくれるとは。。。今後はサイレンサーもっといいの入れるね。。。

 

無事自宅に収めたあと、各部をチェックしていく。

その中で最もやばそうなところがあった。

4番のプラグが。。。抜けない。。。?

緩めているときも異様に感触が固い。何とか緩めて引き抜こうとしてもなかなか抜けない。

ラジペンで何とか引き抜いたところ。。。。

これは終わってますん────

 

燃焼室で何かが起こっていることは確実。

しかし溶けるとかそういうレベルじゃないぞコレ。バルブクラッシュとかそういうたぐいのなにかではないだろうか?

プラグホールを覗いてみると金属片のようなものが見える。

さらに調査をすすめるとなんと4番ピストンに穴が開いていた。

 

腰上のOHはしていたようだが、腰下に関しては20万キロ近く走ったご老体だったのでそれを考えると大往生か。

なんにせよこのエンジンはもう使用できない。

使える部品を回収して載せ替えの方向で進めるとしよう。

 

PS.

このエンジンブローの一件から約3週間、次期仕様が決まってきた。

確定しているのは

・NB6Cのエンジン(B6)を使用する

・排気量はテンロクのまま、できることをする。

この二点である。

究極を求めるのであればボアアップやそれこそテンパチエンジンが望ましいしその体でエンジンを購入するのであれば正直安い中古エンジンベースで加工するのも一つの手かもしれない。

が、まだやり切ってないので。

テンロクでやりたいことがまだあるので。。。

 

状態のいいテンロクエンジンを見つけてこれたらいいなあというところである。

復活はしばらく時間が必要だ。